翻訳家の柴田元幸氏責任編集の新文芸誌創刊号。
一般的には、文芸誌というと「おかたい」イメージがあるけれど、これは海外・日本の新旧問わず面白いと思われる文章を並べていくというコンセプトであるようです。
そもそも「モンキービジネス」とは「悪ふざけ」に近い英語のフレーズなのだとか。
翻訳、エッセイ、小説……古典作品をとりあげるコーナーが面白かった。
伝説の作家・尾崎翠の『第七官界彷徨』について、芥川賞以来よくお名前を見かける川上未映子さんの寄稿があったり、フランツ・カフカの『流刑地にて』がマンガ化(作者は西岡兄妹)されていたり。
『流刑地にて』は、谷間に据え付けられた巨大な処刑機械をめぐる将校と旅人である学術調査員の話なのですが、そこに登場する怖ろしい処刑機械=判決をデザイン化する「製図屋」や、囚人の背にデザイン(判決)を刻む「まぐわ」なるものが、私の乏しい映像喚起力ではイマイチ想像しきれず、以前読んだ時にはもどかしさを感じていました。
今回絵で見て、こういうものだったのかと、やっと合点がいきました。
話自体は相変わらずヘンテコで、わけわかりませんけれど(笑)
今後も数回にわたって「Classics in Comics」のコーナーでカフカ作品をマンガ化して掲載するとのことなので、これだけでも次号が楽しみになりました。
(これ、ずいぶん前に書いてメモ帳に保存したままずっと忘れていたみたいです。「次号」がそろそろ出るんじゃないかな。確か7月発売って書いてあったと思います)
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